負《おぶ》はう、負《おぶ》され、と云《い》ふが如《ごと》し。
『可《よし》、可《よし》、』
 で、衣服《きもの》を被《か》け、彫像《てうざう》を抱《いだ》いたなり、狐格子《きつねがうし》を更《あらた》めて開《ひら》いて立出《たちいで》たつる、
『おい、案山子《かゝし》ども、』
と真面目《まじめ》に遣《や》つた。今《いま》思《おも》へば、……言《い》ふまでも無《な》く何《ど》うかして居《ゐ》る。
『御苦労《ごくらう》、御厚意《ごかうい》は受取《うけと》つたが、己《おれ》の刻《きざ》んだ此《こ》の婦《をんな》は活《い》きとるぞ。貴様《きさま》たちに持運《もちはこ》ばれては血《ち》の道《みち》を起《おこ》さう、自分《じぶん》でおんぶだ。』
と高笑《たかわら》ひをして、其処《そこ》で肩《かた》の上《うへ》に揺上《ゆすりあ》げた。抱《だ》いても腕《うで》に乗《の》つたのに……と肩越《かたごし》に見上《みあ》げた時《とき》、天井《てんじやう》の蔭《かげ》に髪《かみ》も黒《くろ》く上《うへ》から覗込《のぞきこ》むやうに見《み》えたので、歴然《あり/\》と、自分《じぶん》が彫刻師《てうこくし》に成《な
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