うざう》に製《つく》り上《あ》げた……城《しろ》の俘虜《とりこ》を模型《もけい》と為《し》た彫像《てうざう》が、一団《いちだん》の雪《ゆき》の如《ごと》く、沼縁《ぬまべり》にすらりと立《た》つ。手《て》を伸《の》べよ、と思《おも》へば伸《の》べ、乳《ちゝ》を蔽《おほ》へと思《おも》へば蔽《おほ》ひ、髪《かみ》を乱《みだ》せと思《おも》へば乱《みだ》れ、結《むす》べよ、と思《おも》へば結《むす》ばる――さて、衣《きぬ》を着《き》せやうと思《おも》へば着《き》る。
 作《さく》の出来栄《できばえ》を予想《よさう》して、放《はな》つ薫《かほり》、閃《ひら》めく光《ひかり》の如《ごと》く眼前《がんぜん》に露《あら》はれた此《こ》の彫像《てうざう》の幻影《げんえい》は、悪魔《あくま》が手《て》に、帯《おび》を奪《うば》はうとして、成《な》らず、衣《きぬ》を解《と》かうとして、得《え》ず、縛《いまし》められても悩《なや》まず、鞭《むちう》つても痛《いた》まず、恐《おそ》らく火《ひ》にも焼《や》けず、水《みづ》にも溺《おぼ》れまい。
 見《み》よ/\、同《おな》じ幻《まぼろし》ながら、此《こ》の影《
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