の野を、天上|遥《はる》かに仰いだ風情。
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西山日没東山昏《せいざんひはぼっしてとうざんくらし》。旋風吹馬馬蹈雲《せんぷううまをふきうまくもをふむ》。――
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低声《こごえ》に唱いかけて、耳を澄ますと、鐸の音《ね》は梢《こずえ》を揺《ゆす》って、薄暗い谷に沈む。
十三
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女巫澆酒雲満空《じょふさけをそそぐくもくうにみつ》。玉炉炭火香鼕鼕《ぎょくろたんかにおいとうとう》。海神山鬼来座中《かいしんさんきざちゅうにきたる》。紙銭※[#「穴かんむり/悉」、387−9]※[#「穴かんむり/卒」、第4水準2−83−16]鳴※[#「風にょう+旋のつくり」、387−16]風《しせんしつそつせんぷうになる》。相思木帖金舞鸞《そうしぼくちょうきんぶらん》。
※[#「てへん+讚のつくり」、第3水準1−85−6]蛾一※[#「口+睫のつくり」、387−18]重一弾《さんがいっそうまたいったん》。呼星召鬼※[#「音+欠」、第3水準1−86−32]杯盤《ほしをよびおにをめしはいばんをきんす》。山魅食時人森寒《さんみくらうときひとし
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