んな》頷《うなず》いた。
 浅ましいの何のじゃない。が、女中を二人連れて看病に駆着けて来た母親は、娘が不行為《ふしだら》とは考えない。男に膚《はだ》を許さないのを、恋するものが怨むためだ、と思ったそうです。
 とても宿じゃ、手が届かんで、県の病院へ入れる事になると、医者《せんせい》達は皆|頭《こうべ》を捻《ひね》った。病体少しも分らず、でただまあ応急手当に、例の仰反《のけぞ》った時は、薬を嗅《か》がせて正気づかせる外はないのです。
 ざっと一月半入院したが、病勢は日に日に募《つの》る。しかも力が強くなって、伸しかかって胸を圧《おさ》える看護婦に助手なんぞ、一所に両方へ投飛ばす、まるで狂人《きちがい》。
 そうかと思うと、食べるものも尋常だし、気さえ注《つ》けば、間違った口一つ利かない。天人のような令嬢なんで、始末に困った。
 すると、もう一人の少《わか》い方です。――お綾はその通りの仲だから、はじめから姉《あね》が病気のように心配をして、見舞にも行《ゆ》けば看病もしたが、暑中休暇になったので、ほとんど病院で附切り同様。
 妙な事には、この人が手を懸けると、直ぐに胸が柔かになる。開きは着
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