で、卓子《たくし》の上《うへ》に布《きれ》を敷《し》いて牌音《ぱいおん》を和《やはら》げるといふやうな工夫《くふう》は如何《いか》にも神經質《しんけいしつ》[#「神經質」は底本では「紳經質」]な日本人《にほんじん》らしさだが、元來《ぐわんらい》麻雀《マアジヤン》とは雀《すゞめ》の義《ぎ》で、牌《パイ》のかち合《あ》ふ音《おと》が竹籔《たけやぶ》に啼《な》き囀《さへづ》る雀《すゞめ》の聲《こゑ》に似《に》てゐるから來《き》たといふ語源《ごげん》を信《しん》じるとすれば、やつぱり紫檀《したん》の卓子《テーブル》でぢかに遊《あそ》ぶといふのが本格的《ほんかくてき》で、その音《おと》を樂《たの》しむといふのもちよつと趣《おもむき》があるやうに感《かん》じられる。尤《もつと》も、支那人《しなじん》は麻雀《マアジヤン》を親《した》しい仲間《なかま》の一組《ひとくみ》で樂《たの》しむといふやうに心得《こゝろえ》てゐるらしいが、近頃《ちかごろ》の日本《にほん》のやうにそれを團隊的競技《だんたいてききやうぎ》にまで進《すゝ》めて來《き》て、いつかの日本麻雀選手權大會《にほんマアジヤンせんしゆけんたいくわ
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