「うん。――その拳銃、僕に渡してくれ」
「何……?」
「君たちは、いや、僕ら日本人は警察官以外拳銃を持つことは許されていない。しかも君たちがそれを持っていることは、君たち自身ばかりでなく、日本人全体に迷惑が掛かる。――渡して行ってくれ」
「………」
「僕は君が拳銃を持っているのを、黙って見てるわけにはいかないんだ。日本人として見るにしのびないのだ。渡して行ってくれ。それとも渡すのがいやだと、云うんなら、僕は、くどいようだが、もう一度君たちの前で……」
 と、小沢はちらと豹吉の顔を見て、
「――演説屋の長講一席をくりかえさなくちゃならない」
 龍太はだまっていた。
 すると、兵古帯のお加代はいきなり、小沢の手に自分の拳銃を渡して、
「あんたに渡すのじゃないわよ。日本人全体の迷惑になる――っていう、あんたの言葉に渡すのよ」
 と、言った。そして、龍太に、
「――あんたも渡したら、どう?」
「うん」
 龍太はいやいや返事して、未練たらしそうな顔で、小沢に拳銃を渡した。
「ありがとう。それでこそ君たちは……」
「日本人だと言うんやろ。おだてるのはやめてくれ」
 さア行こうと、隼団が引きあげ
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