がなく、喧嘩するのはくだらないじゃないか。無駄だよ。エネルギーの浪費だよ。よした方が気が利いている。よし給え……」
と、畳みかけるように言った。
龍太は微笑しながら、
「おい、豹吉、こんな奴おれ知らんよ。こんな邪魔が飛び入りしたら、もうおれは気が抜けてしもたよ。――どや、今夜はこれで幕ということにしようか」
と言った。
隼団の龍太に、もう喧嘩はやめようと言われて、豹吉は両の頬ににやっとえくぼを浮べながら、ペッと唾を吐き捨てると、
「そやなア。この演説屋の長講一席に敬意を表することにしようか。だいいち、おれは人をあっと云わせることは好きやが、売るのも買うのもあんまり好きやない」
そう言った途端、ふと渡辺橋で釣をしていた男の言葉を想い出した。
――「食わん魚釣って売るつもりか」
――「……? ……」
――「変な顔をするな。喧嘩のことや」
豹吉はいきなり呟いた。
「……あの男は死によったが、おれは死に損うた」
龍太は拳銃をポケットに入れると、
「じゃ、引きあげよう」
と、隼団の連中を連れて、引きあげかけた。
「一寸、待った!」
と、小沢は呼びとめた。
「まだ何か用か
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