かく、諸君の言い分を言いあったらどうだ。――誰からでもいい。どうだ君は……。何か言い分があるだろう。言ってみ給え!」
小沢は隼団の龍太を指した。
が、龍太は咄嗟に返答できず、あっけに取られながら、苦笑していた。
「君はどうだ……?」
小沢は豹吉を指した。
「言い分……? そんなもん、ちゃんちゃらおかしくって、言えるか」
豹吉はペッと唾を吐いた。
「君はどうだ……?」
「…………」
「君はどうだ……?」
「…………」
「君は……?」
「わては、何にもおまへん」
と、亀吉は頭をかいた。
「君はどうだ……?」
「…………」
そして、最後に唖の娘をさして、
「君は……? 言い分は……?」
「…………」
無論、彼女はだまっていたが、お加代は傍から、
「あっても、この娘は言えやしないよ。この娘は唖だよ」
と吐きだすように言った。
小沢ははっとして、薄闇をとおして唖の娘の顔を見た。
「あ!」
見覚えがある。
梅田の食堂から刺青の男に連れられて行った娘だ。
小沢はじっと見つめていたが、やがて一同の方を向くと、
「じゃ、みんな言い分がないんだね。言い分がないとすれば、喧嘩する理由
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