」に白丸傍点]の穴[#「穴」に白丸傍点]の花見酒、呆[#「呆」に白丸傍点]れが礼を言いに来る、あたら[#「あ」に白丸傍点]男を台なしの、信州にかくれもなきアバタ男猿飛佐助とは俺のことだ」
と、あの字づくし[#底本では「ずくし」と誤植]で答えると、楼上の男は心得たりと、
「いみじくも名乗った。手八丁口八丁の、ても天晴れなる若者が、あの字づくし[#底本では「ずくし」と誤植]で名乗ったからは、いの字づくし[#底本では「ずくし」と誤植]で、答えてくれよう。――十六夜う[#「十」に白丸傍点]月も石山[#「石」に白丸傍点]の、乾[#「乾」に白丸傍点]にかくれて一寸先[#「一」に白丸傍点]を、いざり[#「い」に白丸傍点]も這えぬ暗闇に、かくれてことなすいか者[#「い」に白丸傍点]は、石川[#「石」に白丸傍点]や浜の真砂の数あれど、石[#「石」に白丸傍点]の上にも三年の伊賀[#「伊」に白丸傍点]で覚えし忍術を、いざ[#「い」に白丸傍点]鎌倉のその時に、使えばいかな[#「い」に白丸傍点]敵もなく、いつも[#「い」に白丸傍点]月夜と米の飯、石[#「石」に白丸傍点]が流れて木の葉が沈む、今[#「今」に白丸
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