学工場からは、毒瓦斯を、肥料工場からは――肥料会社は、肥料を高い値で百姓に売りつけるが、必要に応じて、そこから火薬が出来るようになっている。無線電信も、鉄道も、汽船も、映画や、演劇までも、帝国主義ブルジョアジーは、それを××のために、或は好戦思想を鼓吹するために使っているのである。あらゆるものがすべて軍事上の力を増大するために集中されている。が、それは、ブルジョアジーにとって、目的ではなく、手段である。彼等はその軍国主義によって、現在の搾取制度を一日でも長く、確実に維持しようとしている。そして、無産階級圧迫をどこまでもつづけようとする。それが彼等の目的である。だから軍国主義は、外国との××のためばかりでなく、国内に於ける、無産階級の××にも備えてあるのだ。農民の暴動や大ストライキに××が出動するのは、それを裏書きする一つの証拠である。
そこで、そういう、帝国主義的、――軍国主義的実質を曝露し、労働者農民大衆に働きかけ、大衆をして×起させることは、プロレタリア文学の任務である。これは、戦争が起っていない平和の時期に於ても、常に継続しなければならないのは、云うまでもない。この場合、吾々の
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