力点は主として、軍国主義の実質の曝露にある。つまり、反軍国主義文学にあるのだ。
三
平時に於ては、主として反軍国主義文学に力点を置く、ということを述べたが、しかし、勿論、それに限ったことではない。どういう内容を扱ってもそれは自由である。そして、なお、次に述べようとする内容をも併せて、取扱って一向差支ない。たゞ、主として、力点をアンチ・ミリタリズム文学に置くと云ったまでのことである。
帝国主義ブルジョアジーは、平時から、殖民地の××他民族の隷属、労働運動の抑圧政策をとる。その政策が継続し、発展してついには、××手段による戦争が起ってくる。が、戦争が起ると、必ず帝国主義ブルジョアジーを代表する政府にとっても、危険な状勢が発生して来る。労働者、農民大衆の××に対する政府の不安は増大して来る。例えばロシアに於ては、日露戦争の後に千九百五年の××が起り、欧洲大戦の終りに近く、千九百十七年の××が起っている。パリー・コムミュンの例をとって見ても、この事実は肯かれる。プロレタリアートは、その時期を××しなければならぬ。
「××××戦争を××へ!」これを力説強調して、労働者、農民大
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