「でもあなたはもうこの子にはお会いくださいましたそうですね。この子をぬすんだ男の家で、この子にお会いになって、からだの具合をお調べになったそうですね」
「それはなんのことです」とジェイムズ・ミリガン氏《し》が反問した。
「なんでもお寺へ盗賊《とうぞく》にはいったその男が、残《のこ》らず白状《はくじょう》いたしましたそうです。その男はどういうふうにしてわたくしの赤んぼうをぬすみ出して、パリへ連《つ》れて行き、そこへ捨《す》てたか、その一部始終《いちぶしじゅう》を述《の》べました。これがわたくしの子どもの着ておりました着物でございます。わたくしの子どもを育ててくれましたのは、この正直なおばあさんでございました。この手続をお読みになりたいとおぼしめしませんか。この着物を調べてごらんになりたいとおぼしめしませんか」
ジェイムズ・ミリガン氏《し》はわたしにとびかかって、しめ殺《ころ》してでもやりたいような顔をしたが、やがてくるりとかかとをふり向けた。そしてしきい際《ぎわ》でかれはふり返って言った。
「いずれ法廷《ほうてい》が、この子どもの作り話をどう聞くか、見てみましょうよ」
わたしの母、
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