》が働《はたら》かなかった。
 かの女はそのとき園《その》を指さした。そこにアーサが病人用のねいすにねているのを見た。そのそばに母の夫人《ふじん》がいた。そしてもう一つこちらには……ジェイムズ・ミリガン氏《し》がいた。
 こわくなって、実際《じっさい》戦慄《せんりつ》して、わたしはかきねの後ろにはいこんだ。リーズはわたしがなぜそんなことをするか、ふしぎに思ったにちがいない。そのときわたしは手まねをして、かの女に向こうへ行かせた。
「おいで、リーズ。それでないとぼくが、災難《さいなん》に会うから」とわたしは言った。「あした九時にここへおいで。一人でだよ。そのとき話してあげるから」
 かの女はしばらくちゅうちょしたが、やがて園へはいって行った。
「ぼくたちはミリガン夫人《ふじん》に話をするのをあしたまで待っていてはいけない」とマチアが言った。「こう言ううちもあの悪おじさんがアーサを殺《ころ》しかねない。あの人はまだぼくの顔は知らないのだから、ぼくはすぐにミリガン夫人《ふじん》に会いに行って話をする」
 マチアの言うところに道理があったので、わたしはかれを出してやった。わたしはしばらくのあい
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