えてもらって来い。いくらにかえてくれるか。いくら足りないのだ。言ってみろ」
「わたしは三十六スー持って来ました」
「この悪者め、四スー足りないぞ。それでいて、そんなしゃあしゃあした面《つら》をして、おれの前につっ立っている。シャツをぬげ。リカルドや、だんだんおもしろくなるよ」
「でも材木《ざいもく》は」と子どもがさけんだ。
「晩飯《ばんめし》の代わりにきさまにやるわ」
この残酷《ざんこく》なじょうだんが罰《ばっ》せられないはずの子どもたちみんなを笑《わら》わせた。それからほかの子どもたちも一人一人|勘定《かんじょう》をすました。リカルドがむちを手に持って立っていると、とうとう五人までの犠牲者《ぎせいしゃ》が一列にかれの前にならべられることになった。
「なあ、リカルド」とガロフォリが言った。「おれはこんなところを見るといつも気分が悪くなるから、見ているのはいやだ。だが音だけは聞ける。その音でおまえのうでの力を聞き分けることができる。いっしょうけんめいにやれよ。みんなきさまたちのパンのために働《はたら》くのだ」
かれは炉《ろ》のほうへからだを向けた。それはあたかもかれがこういう懲罰《ち
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