「まあ……」
「そうだ。それにこれだけのことは話してもいい」と少年は続《つづ》けた。「きみももしあの人を親方に持つんだったら、心得《こころえ》になることだからね。ぼくの名前はマチアと言うよ。ガロフォリはぼくのおじさんだ。ぼくの母さんはいるが、六人の子どもをかかえているし、たいへんびんぼうでくらしがたたないでいる。ガロフォリが去年来たとき、ぼくをいっしょに連《つ》れて帰ったのさ。いったいぼくよりはつぎの弟のレオナルドを連れて行きたかったのだ。レオナルドはぼくとちがって器量《きりょう》がいいのだからね。お金をもうけるには不器量《ぶきりょう》ではだめだよ。ぶたれるか、ひどく悪口を言われるだけだ。でもぼくの母さんはレオナルドが好《す》きで手ばなさないから、やはりぼくが来ることになったのだ。ああ、うちをはなれて、親兄弟や、小ちゃな妹に別《わか》れるのはどんなにつらかったろう。
 ガロフォリ親方はこのうちへ子どもをたくさん置《お》いてあって、中にはえんとつそうじもあれば、紙くず拾いもある。働《はたら》くだけの力のない者は町で歌を歌ったりこじきをしている。ガロフォリはぼくに二ひき小さな白いはつか
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