かのものがいないでは、もうたいしたことはできないのだ」
「でもわたしのハープは……」
「わたしもおまえのような子どもが二人あれば、うまくゆくのだ。けれど老人《ろうじん》がたった一人、男の子を連《つ》れたのでは、ろくなことはない。わたしはまだ老《お》いくちたというのでもない。まあいっそめくらになるか、足の骨《ほね》でも折《お》れてくれればいいのだ。だがまだわたしは人びとの足を止めさせ、目をつけさせるほど情《なさ》けないありさまにもなってはいない。それにお上《かみ》の救助《きゅうじょ》を受けるようなはずかしいことはできない。そこでわたしはおまえを冬の終わりまで、ある親方の所へやろうと心を決めた。親方はおまえをほかの子どもたちの仲間《なかま》に入れてくれるだろう。そこでおまえはハープをひけばいいのだ」
「そうしてあなたは」とわたしはたずねた。
「わたしはパリでは顔を知られている。たびたびこちらへは来ていたことがある。このまえおまえの村へ行ったときも、パリから行ったのだ。大道でハープやヴァイオリンをひくイタリアの子どもらにけいこをしてやる。わたしはただ広告《こうこく》をさえすれば欲《ほ》しいだ
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