おかみがつかまえて行ったのだ。どうしてあれらを放してやったのだ」
そう、どうして――そう言われて、わたしは答えることばがなかった。
「行って探《さが》して来なければ」とわたしはしばらくして言った。
わたしは先に立って行こうとしたけれど、かれはわたしを引き止めた。
「どこへ探しに行くつもりだ」とかれはたずねた。
「わかりません、ほうぼうを」
「この暗がりでは、どこに行ったかわかるものではない。この雪の深い中で……」
それはほんとうであった。雪がわたしたちのひざの上まで積《つ》もっていた。わたしたちの二本のたいまつをいっしょにしても、暗がりを照《て》らすことはできなかった。
「ふえをふいても答えないとすると、遠方へ行ってしまっているのだ」とかれは言った。
「わたしたちは、むやみに進むことはならない。おおかみはわれわれにまでかかって来るかもしれない。今度は自分を守ることができなくなる」
かわいそうな犬どもを、その運命《うんめい》のままに任《まか》せるということは、どんなに情《なさ》けないことであったろう。
――われわれの二人の友だち、それもとりわけわたしにとっての友だちであった。そ
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