にちがいなかった。わたしはミリガン夫人とアーサを心から愛《あい》していた。
「ルミがわたしたちの所にいても、いいことばかりはないでしょう」とミリガン夫人《ふじん》は続《つづ》けた。
「この船にだって遊び半分ではいられません。ルミもやはりあなたと同じようにたくさん勉強をしなければなりません。とても青空の下で旅をして回るような自由な境涯《きょうがい》ではないでしょう」
「ああ、ぼくの思っていることがおわかりでしたら……」とわたしは言いかけた。
「ほらほらね、お母さま」とアーサが口を出した。
「ではわたしたちがこれからしなければならないことは」とミリガン夫人《ふじん》が言った。「この子の親方の承諾《しょうだく》を受けることです。わたしはまあ手紙をやってここへ来てもいようにたのんでみましょう。こちらからツールーズへは行かれないからね。わたしは汽車賃《きしゃちん》を送ってあげて、なぜこちらから汽車に乗って行かれないか、そのわけをよく書いてあげましょう。つまりこちらへ呼《よ》ぶことになるのだが、たぶん承知《しょうち》してくださることだろうと思うから、それで相談《そうだん》したうえで、親方がこちらの
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