をかついでくれた。それから食事のときでもかれはけっして、自分がいい所を食べて悪い所をわたしにくれるというようなことはしなかった。それどころか、かれはいい所も悪い所も同じように分けてくれた。なるほどときどきはわたしがいやなほど、ひどく乱暴《らんぼう》に耳を引《ひ》っ張《ぱ》ることもあったけれど、わたしに過失《かしつ》があれば、それもしかたがなかった。一|言《ごん》で言えばわたしはかれを愛《あい》していたし、かれはわたしを愛していた。
だからこの別《わか》れはわたしにはなによりつらいことであった。
いつまたいっしょになれるだろうか。
いったいどのくらい牢屋《ろうや》へ入れておくつもりなのだろう。
そのあいだわたしはどうしたらいいだろう。どうして生きてゆこう。
ヴィタリス親方はいつもからだに金《かね》をつけている習慣《しゅうかん》であった。それが引《ひ》っ張《ぱ》られて行くときになにもわたしに置《お》いて行くひまがなかった。
わたしはかくしに五、六スーしか持っていなかった。それだけでジョリクールと犬とわたしの食べるだけの物が買えようか。
わたしはそれから二日のあいだ、宿屋《やど
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