ネかおもしろくやってのけました。
 お皿なかまは、みんなうれしがって、ちゃらちゃらいいました。ほうきは、砂穴からみどり色をしたオランダぜりをみつけてきて、それをスープ入のうえに、花環《はなわ》のようにかけてやりました。それをほかの者がみてやっかむのはわかっていましたが、「きょう、あの子に花をもたしておけば、あしたはこっちにしてくれるだろうよ。」と、そう、ほうきはおもっていました。
「さあ、それではおどるわ。」と、火かきがいって、おどりだしました。ふしぎですね、あの火かきがうまく片足でおどるじゃありませんか。すみっこの古椅子のきれがそれをみて、おなかをきってわらいました。
「どう、わたしも、花環がもらえて。」と、火かきがねだりました、そうして、[#「、」は底本では「。」]そのとおりしてもらいました。
「どうも、どいつもこいつも、くだらない奴らだ。」と、マッチはひとりでかんがえていました。
 さて、こんどはお茶わかしが、[#「、」は底本では「。」]歌をうたう番でした。ところが風をひいているといってことわりました。そうしていずれ、おなかでお茶がにえだしたら、うたえるようになるといいました。け
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