子には、我々の地球以上の高度な科学があったのだ、そしてやがて自分たちの宇宙がこの僕によって爆撃されることを予知して、その前に、自らの力によって自分の宇宙体系を爆砕し変換せしめてしまったのではないか、そして彼等にとっては超大巨人であるこの僕の眼に、自ら変質する科学を持っていることを誇示しようとしたのではありますまいか、これは僕の考えていたことと非常によく符合しているようです(ですから僕にはそう推察がついたのです)、しかも極小の電子に住む彼等の科学力は、現在の地球人よりももっとすぐれた愕くべき破壊力を持っているようです(なぜなら、現在の地球人の科学者、しかもある特種な研究に従っている科学者でさえ、やっと地球自体を爆砕するに足るだけのエネルギーを見つけ出したばかりなのに、彼等は、僕たちで喩《たと》えれば宇宙全般に亘って強大な破壊力を発揮するような、つまり地球にいて火星や海王星を狙撃して爆砕せしめ得るような、愕くべき科学力を持っていたに相違ありません、さもなくば、僕たちにとってさえ一粒として見える位の大きさのものをさえ、そっくり変質せしめてしまうことは出来ぬ筈なのですから――)
いよいよ僕た
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