で見て居る。
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「大丈夫だよ。今年は、冬が早く来る様だねえ。
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と云って居ると土間の処で、
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「お寒うござりやす。」
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と中年の女の声がする。女中が座ったまま、
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「誰《だれ》だい?
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と云うと、
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「己だが。
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と云う。
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「ああ、甚助さん家《げ》のおっかあか、お上《あが》んなね。
「畑さ行《いぐ》のよ、東京のお嬢様いらっしゃるけえ、ちょっくら呼んで来ておくんなね。
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 女中はチラッと私の顔を見て、
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「お起きんなったばっかりだによ、着物でも着換えてからいらっしゃるだべ。
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と云って茶を入れ始めた。
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「何にしに来たんだろう。
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と思いながら大いそぎで着換えて土間の処へ行くと、鍬をわきにころがして、もじゃもじゃの頭をして胸をダブダブにはだけた四十近い様な女が立って居る
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