くは行かんもんですてね。
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と云いは云ったが、菊太をけなすでも祖母に味方するでもなく気のない顔をして、飯坂の力餅をもじゃもじゃの髯の中へ投げ込んで、やがて「お寝み」と云って帰って仕舞った。
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「ほんとうに小作男なんか使うのが間違いだ。ああ、ああ、けっぱいけっぱい。
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 床に入ってまで祖母はつぶやいて居た。よっぽどいやだと見える、気の毒な。
 田地の事、作物の事、小作男の不平やら、思わしい収獲を得ない田畑の物などの話は聞いても、それは只、話す人の気休めのために話すので私に相談する事はない、私の聞いても喜ばない事は聞かずに居られる、幸福な事だ。
 一俵まけてくれ、と菊太が願うのは祖母に向ってで私にではないけれ共、やっぱり祖母が思うと同じ様に、そんなに御意《ぎょい》なり放題にして居てはいけない、と思う。
 何故そんなに、いつもいつもきっぱり出来ないんだろう、と思う。
 私までが菊太に対してあんまり良い気持は持たない。私と同じ様に、女中だってやっぱり何となし、変な男だ位には思って居るにきまって居る。
 祖母が、菊太の話を聞く
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