ームなんだろう」
「ああ」
「ダイアモンド・ゲームならそれがルールだよ」
「ダイアモンドだって、これはちがうんですよ、一本手前までしか行けないんだよ」
竹村と素子とは変に熱中して、互の手許を見はりながら競争した。
「そら、ぶこちゃん、もう一つ行けるじゃないか」
「何だ、小癪な。じゃ、こうだ、ほら、ぴょん、ぴょん、ぴょんと!」
段々普通のやりかたをかえて二コマずつとんでいい約束をこしらえたり、逆行していい契約をきめたりした。そしてますます混乱した。
「二コマとんでいいっていうならこうなるじゃないか」
「違うさ、それじゃ斜の線だもの、同じ線の上でなくちゃ」
「だって、こうだぜ、君は強情っぱりだなア」
竹村もそんなことをいう気分になった。
「今更じゃないよ、自分だって相当偏窟のくせに」
「なに」
そして竹村は小さなコマを、盤にめりこますように力を入れてすすめた。
「君は、五黄《ごおう》だろう」
「それがどうしたのさ」
「道理で。――うちの奴も五黄だった。五黄はいかんよ。頑迷だよ」
「――出したのか、出られちまったのか、わかりもしないくせに……」
番がくると、黙ってコマをすすめている
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