潤A1−7−82]ール》もついそこらしい。それらの好条件は却《かえ》って伸子と素子を信じがたい気持にさせた。リンゴを四つ割にした一片のような角度で、トゥウェルスカヤからなら歩いてだって行ける距離だった。二人はマリア・グレゴーリエヴナと、そのアストージェンカを包括する何倍かの円周でモスク※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]じゅうをさがしまわったのだ。
「妙だな……ともかく、ぶこちゃん、見るだけ見といでよ、どんなところだか」
「ひとりで?」
出しぶって伸子が素子を見た。
「ともかく、散歩のつもりで行って見てさ、ね。ほんのついそこじゃないか。一番近いところから片づけて行こうよ」
小一時間たったとき、伸子が、ホテルの階段を駈けあがるようにして戻って来た。ノックもしないで自分たちの室のドアをあけるなり、
「ちょっと! すばらしいの。――早く来て」
手袋をはめたなりの手で、素子の外套を壁からはずした。
「すぐ、友達をつれて来るからって、待ってもらっているんだから」
「ほんとかい?」
「ほんと! 絶対のがされないわ」
二人は大急ぎで狩人広場まで出て、そこから電車にのった。
「よっぽど先かい
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