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Hがいかにも大切らしい口調できいた。
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「そんな事あるもんですか、ネエ、さっきも私そう思ってたんです、今までにないほど今日のあけ方をうれしく思わせて下さったからお茶時にはおいしいものを御馳走してあげようとネエ。随分馬鹿らしい事だけれ共さっきは真面目で考えたんです」
「有難う、でもほんとうに、あんまり興奮させちゃって、ネエ」
「私今うれしいんだからそんな事云うの御やめなすってネどうぞ、ほんとうにうれしいんです、もうどうして良いかと思うほどなんですの」
「ようござんすネエ、まわりの幸福な人は少し位いやな事に出会っても嬉しく思っちまうんですからネエ。一寸変な事云う様だけれ共私のきく事をあんた返事して下さる?」
「してかまわない事なら……」
「じゃネエ、貴方は私をどんな男だと思う?」
「どんなって――私はそう思ってます、かなり感情のつよい神経家なんだけれ共つとめて平気になんでもない様にしていらっしゃる方。それから世の中には自分が征服してしまうかそれでなければそれに心を奪われてしまう事ってあるでしょう。それを大抵の事は征服して――少しぐらい無理でも又心をう
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