の体はまだ鎌の入った事のない野原の百合の様に真白だ。
お前の体は山の上のゆきの様に――」
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目をつぶっていつの間に身ぶりまでして居た千世子は後の方から来る足音のまだ若い男だと云うのをさとるとすぐにスウィッチをぱッともちあげて、あっけにとられて居る油じみた顔の男の前を斜によぎって部屋に入ってしまった。
母親は千世子のかおを見るとすぐに、
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「あした若しかすると小供達と源さんとHさんが来るってさ、四時にここにつくって……」
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いかにも嬉しそうな声で云った。
「そう――いい事ねえ、迎に行ってやりましょう」そんなでもないと云った調子に千世子は云った。
よみかけの雑誌をもった母の顔を見て千世子は時と云うものを考えなければ居られない様な気がして居た。
その晩は随分おそくなるまで母親は千世子に自分の若かった時の事、姑が辛かった事などを話して居た。姑の辛さなどは自分の生涯うけずといい苦しみだと千世子は信じて居た。
翌日四時までの時間がかなり長く感じられた。
「Hが来るかもしれない」と云う事が千世子の好奇心をそそった。
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