ている。モスクワでトラムは各クラブをまわり、彼等のリアリスティックな芸術表現で、ソヴェト勤労者が彼等の新文化建設の途上多くもっている今日の問題を批判している。
 ――何ていう脚本やるの?
 日本女の問に二人のピオニェール少女はきっぱり返事した。
 ――私達も知らないんです。
『労働者と芸術』。モスクワでそういう新聞が発行されている。職場の勤労者たちはどんな芸術を要求しているか、勤労者の国СССРにどんな新芸術をつくって行くべきか、実際的ないろんな問題をとりあつかう。いつか、表が出ていた。
        割引切符平均価格。
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(ソヴェトの勤労者はめいめいの属す職業組合を通じて各劇場の割引切符を貰う)。
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エム・オー・エス・ペー・エス劇場
 (モスクワ地方職業組合ソヴェトの劇場)九十二・五カペイキ
革命劇場                  六十八カペイキ
諷刺座                 九十六・六カペイキ
コルシュ劇場            一ルーブル十一カペイキ
オペラ              一ルーブル二十四カペイキ
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