ヨーロッパが戦争を避けようとしてあらゆる努力を尽している、その忙しさの隙に乗じた仕事であった。ナチスがヒットラーの性格異常者的な独裁力によって国民に犠牲を払わせ、いわゆる電撃的侵略を開始し、イタリーもその驥尾に附した。平和に対する世界の努力を、暴力的に破壊させる切掛《きっかけ》を合図し合うための同盟を結んだ三国は、西に東に兇暴な力を揮い始めた。そしてヨーロッパが戦禍に陥った機会に乗じ、日本は更に手を伸ばして真珠湾、南洋諸島、東亜諸国に侵略を始めた。
 人が重い病気に罹った時、それを癒すために協力するのが人間らしい仕業であろう。或は、その病気を一層重くさせ一層余病を併発させ、命を危くさせようとあらゆる手段を尽すのが、人道の行為であろうか。これに対する答えは子供でも知っている。日本その他二つの同盟国が、国際間に取った所業は、真剣な平和建設の努力を横紙破りの暴力で破壊し、世界を混乱に導いたという意味で決して正義の行動ではなかった。道徳的責任を十分に問われるべき立場にある。日本が戦争侵略責任国として国際的処罰を受けるのは避け難いことである。それというのは、第一次ヨーロッパ大戦において、日本の財
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