とするかというところまで進展し、ニーナ対アリョーシャの問題はこう決定する。
「ニーナが机の中をいつもひっ散らかしておくのは確にわるい。ソヴェトの子供として恥ずべきことだ。直ぐ自己批判して、直さなければいけない。然しアリョーシャが悪体だけついて、それを教えたり手伝ったりしてやらないのも悪い。ボリシェビキ的でない。だから、ここ暫くアリョーシャはニーナの指導者として並んで坐り、ニーナはよく注意して癖を直してから、みんなが彼女とよろこんで並ぼう。」
ソヴェト同盟の学校は、アメリカ人のスコット・ニアリングが感服してその本の中に書いているほど、小学校から大学まで学生の自治組織が発達している。
〇《ゼロ》年生(満七歳以前の子供の級)から、級の中には衛生委員、日々の食事当番がある。幼稚園、托児所時代から仕事はすすんで、当番は自分たちのたべたあとのアルミニューム鉢やスプーンを洗い、それを食器室まで運ぶ役目をやる。
教室の掃除もする。男の子だから食事に関する仕事はしないなどということは絶対にない。
夏、共産少年少女《ピオニェール》の野営地を訪問すると、赤い旗が翻る愉快な日かげで、男の子女の子とりま
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