を少くしてね。かえりは一人なら、山陰をまわった方がこまないからと思って居ります、東海道ではこの節はビルマから一直線だなんていう勢ですもの、こむわけよ。多賀子一緒になど思ったけれど、ここの家で気がねしたって無意味ですし、其に時期もわるく、やはりかえりはひとりでしょう。さもなければ一寸送ってもらうのだが、その一寸が一寸でなくて。マア、それはそのときのこととしてやはり三月の二十日までに立ちましょう、お手紙のついでによく云ってあげておいて下さいまし。
ものがなくて、お土産が思うようにととのわずわたしは気にしていること。見かけは大した変りないが、実力は大分まだ低いから、半病人のつもりで見ていて下さるよう、眼が十分でない[自注6]ことなど。
今度はこれまでとちがって小さい子が二人いて、どうしてもお守りが要ります。体が十分でないと子供の守は疲労ひどく、抱くという何でもないこともこたえるのよ。自分でうまく調節いたしますが、そのことに直接ふれないで、一般的に半病人ということを憶えていて下さるようお願いいたします。自分からも申しますが、わたしがいて、お母さんだけによろしくと申してもいられないというわけ
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