ろしい違いのあるものを生み出します。クラウゼヴィッツを、あれ丈のものを、もう一遍よみ直すお約束は出来かねますけれども、本を読むということについてのわたしの反省も、おかげさまですこし深められました。本を理解する力というようなものはまだ皮相なものですね、人生を理解したって文学は書けないようにね。読みかたに創造的読みかたと反映的よみかたとあります、後者は幻燈とその種板よ、こわいことね、種子板がどくと、白いカーテンばかりがのこります。何と多くの作家が、うすよごれたカーテンだけとなってしまっていることでしょう。表現派、新感覚派、シェストフ、知性、能動精神、人間性、歴史文学等。そこを生き経た人は何人で、種子板のいれ入り〓し、かわりに視点をうつして来た人は何人でしょう。思ってみれば、一人の人間が、もし真実其を生き通るならば、其はそんなに急にいくつも通過し得ないでしょうね、人間精神の変ってゆくキメは緻密で年輪はかたいものですものね、本来は。自然は人間が、持続しそこから発展し得るように、自然合理のテムポと理性を賦与しているのですもの。
 本のよみかたについては、ひどく感じつつあったところでした。一つの本
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