だはっきりしたことがわからないので、明日でもまた電話してみます。
この間手紙で申しあげたように、ああちゃんの入院を機会に注射をやめようと思ったので、目白の先生に細かく相談しましたところ、それでよいだろうし、薬も整理してメタボリンとレバーと、眼の為のヨード剤位にして、レバーにはAもCも入っているから、幾種類もただ並べて惰力のように薬をのまない方がよいということです。Bを普通よりたっぷりのめば。Bはよく説明してもらいましたが、脳炎などの後、本当に失明してしまうのは、視神経が萎縮してしまうので、眼底をみれば神経の束が眼球に入ってきているところに細い血管が集っていて、それが独特なカーブを書いてそのカーブの深さで視神経が萎縮して低くなってしまっている深さが、はっきりわかるのだそうです。
私のはもう三月にもなるのに、萎縮はちっ共起っていないそうです。そしていくらかずつよくなってきているから、悪性のものでないことは専門的に確実だそうです。ここに図を書くと尚いいのだけれど。(ペンさんがお得意のところでやるそうです)
[#図1、眼底の図、二点]
咲枝さんのお腹は今もってパンクしません。でも今日明日
前へ
次へ
全137ページ中92ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング