で、私たちは始終大きなお腹に横目を使っています。今度私が病気したことは、この人にとっては案外なもうけもので、一緒にBや心臓の薬を注射したため、母体の条件が大変よくなってきているそうで何よりです。今は皆自信を持って安産を考えていますが、夏頃はひどくうっ血した顔をしているし、苦しがっているし全く心配でした。五月頃聖路加へ通っていると聞いて私は困ったことと思い、しかし自分でよりよいところを紹介できないし、さて今度はどうなることかと思っていたら、私の先生から近所のよい医者を紹介され、命拾いしました。始め羊水が多すぎると言って食物制限をして、バターを食べさせなかったところ、小鷹さんに診せたら心臓が丈夫でない為、うっ血してガスが発生し、その為お腹が人並より大きいし、全体むくんでもいるというわけで、勿論バターなどは是非たくさん食べた方がいいしという話で吃驚《びっくり》した次第です。聖ロカの医者にはそういう致命的な問題がちっ共みえていなかったのです。私の命と一緒にもう二つ拾ったので、それというのもまず私が死んだからで相当感謝されています。私は今、回復期のきわめて滑稽な状態で、自分の疲れ方が見当がつかな
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