ょう。隆治さんについてはあなたの日頃のお心持もよくわかっているから、私も心をくだきます、どうぞ無事でまた会えるように。お母さんも隆治さんの体の丈夫なことだけを頼りのようにお書きでした。
私の体は二十四日以来可成りの無理があったから、随分気をつけてマッサージもまた始め、昼間よくねるようにしておりますから御心配下さいますな、何といっても体の大きい五つの子供をだくのは骨よ、体中にしまりのない子なのだから重さは非常なもので、皆、可愛がりながらヘコたれます。毛足袋、かかとが少しゴロつくかしら。風邪をお大切に。
十二月七日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 封書)〕
金曜日には久し振りで寿江子さんがお目にかかり、元気そうにしていらしたというので安心しました。
それに隆治さんのことについても指図していただいて有難う。今日(七日)光町と隆治さんと両方から便りがあって、私の速達や薬だけは間に合ったようですからいくらか安心です。たびたび電報して七日に面会にいらっしゃることがわかり、二度目の速達で南方帰りの人の注意してくれたものを申しあげておきましたから、こちらからの小包は七日に間に合わ
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