でやっています。四日には、多賀ちゃんも行きましたから。
風邪ひいていらっしゃらないのは本当に何よりね。それだけ考えても、遠出しないでいらっしゃる報は十分だと思わなければならないわけです。本当にそれはうれしいと思います。二十七日のお手紙に少量血をお出しになったとありますが、あれは二十二日より前ね。(ああ二十一日とあるわ)風邪と道づれではなかったのね。それならば結構でした。私はかぜがお伴かと思って。本年はすこしわるい人は皆苦手の由です。喀血がふえているそうです。二十三日の七・四はある方ですものね。こうやって体のことを書いて下さると、私は気が休まるの。あなたが知らして下さらなければ、私はまるで見当さえつかないのですもの。その心持は不安です。こまかい様子話して下さると、ほかのいろいろの気持も、それを中心として、合理的に落付くのよ。おわかりになるでしょう? だから書いて下さることは、私の健康のためにも必要なことです、この頃ではそうよ、全く。さもないと、何だか、又体じゅうが小枝の折れたもので、出来ているような気持になったりするから。
シャツは、わかりました。手袋、もっといいのを上げたかったけれ
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