て、きょうもその気持はつづいて居ます。きっと一時で消えるものではないのだわね。私の生活のなかにずーっと交って、うれしい暖いものになるのでしょう。きのうはそれから神田の本やへ行って、すこし店が分らなくて迷子になり、校正をわたし、それから江古田の方の、私の先生だった女の国文学者のお宅へよばれて夜を過し、かえってお湯に入り、そのお湯の中で又新しく好ちゃんを思いおこし段々愉快になって、笑えました。いい月夜だったのよ、昨夜は。お気がついたでしょう? 月影は枕におちますか? それから床に入り、ぐっすりと眠って、けさは、ああああと何だか夏以来の軽やかな快活な心で目をさましました。
ああいう訪問の効果というものは不思議ね。こんな活溌快活な印象をのこすというのは。
あなたにもこんな訪問者をあらせてあげたいと思います。でも私はこう思うの、こんなに私が晴れ晴れといい心持になれば、それをよろこんで下さることで、おそらくあなたも幾分は愉快でいらっしゃるのだろうと。それにしても、きのう思いもかけないあの子を見たとき私が玄関のところで気を失わなかったのは見つけものね。
小説の功徳というものについて考えます。や
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