れから当分は甲、乙づくしにいたしましょう。すっかりそしてくたびれを直します、では明日ね。
十二月十二日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十二月十二日 第八十三信
九日づけのお手紙、冒頭の用事は一昨日ときのうとで御返事出来たわけでした。
ところで、きょうは凄いのよ、朝の仕事の第一着がこうやって手紙かいているのですから。
きのうは『文学の進路』の校正をすっかり終って、月末から肩がつまるようだったのを吻っと体も心もくつろいだところへ、どうでしょう! 好ちゃんが実に実に珍しく訪ねて来ました。実に珍しくて。あなただってホホウとお思いになるでしょう? それもいかにもあの子らしい来ぶりなの。小さい豪傑のようなのですもの。アラまあ、と私は挨拶よりさきに体じゅう熱いようになってしまいました。
相変らず生気溌溂でね。さっぱりと美しくてね。
本当に進取の気象にあふれていて。あなたはお笑いになるかもしれないけれど、私は讚歎おく能わずなのです。でもそんなに長くはいないでかえりましたが。
それできのうは思いがけず愉しき動顛をいたしました。いい心持で、何となし充実した幸福な気持になっ
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