れないから、風が通ってもかけるようにして見ます、これは半ば生理的な原因なのでしょうね。皮膚の表面が温度を奪われ、頭の血管がどうしても充血するその間に何か不快感があるのでしょう。皮膚の弱さもあると思って、それで今年はすこし吹かれて辛棒してみます。
上野にはソーダ水あってよ。私はのみませんが。ソーダ水というものはどうもすきません。ポートラップというもののこと、白山の小さい店でのんだこと思い出しました。覚えていらして? 私はあのとき初めてポートラップというものをのみました。
ところで十九日づけのお手紙の前、昨夜速達頂きました。それは私の甘ちゃんと云われていることわかりますし、承認もいたします。あなたに対し、あなたの批評に対してはそうですが、たか子なんかどっかに私の手落ちでもあるような表情をするから非常に不快です。そのことでは不快です。野原にいたときも、あのときの手紙には書かなかったけれど、なかなか腹にすえかねるようなこともあったわけです。あの一家のひとは、とことんのところへゆくと、人を利用すると知らず利用するだけに頭を働かせ、到って水臭い心持で対して来るからきらい。尤も、きらいというのは
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