もベッドを畳んだら一寸休むとき不便かとかいろいろ思案中です。坐って仕事するということは出来にくいし。私こんなに仕事してアンマをとるということがないのは、坐っていないから背中が楽なため、血液循環が楽なため、と信じて居ります。
『現代』の高見の「婦人作家論」よみました。そしていろいろと通俗性を面白く思いました。面白いことね、「如何なる星の下に」というような長い小説をかいているときは、一つの独自の世界の住人のようであるが、ああいうものになると、ヌーとお楽になって毛脛出して面白いこと。ものの判断の標準の平凡さ。あすこが本音で面白いこと。大変面白かった、というのは、撫で切れるものを撫でているという意味です。彼の「ああいやなことだ」の掌にはあまるものもこの世には在りますから。
 女らしさを活かし切るだけの男らしさが、男にないということを思いつかない男があるのは、結構人ですね。男というのが彼のスケールで止っている限り、彼等にとって私が女らしくないというのは何たる自然さでしょう! 何たる女の溢るる女らしさでしょう。
 いずれにせよ、私にはかかわりないことです。そういう標準は。私は益※[#二の字点、1−
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