ら、書くことでも、読むことでも、本当に真面目にやるべきです、『文芸』の仕事していて、猶そう思うのです。勉強などでも勉強して見ると猶ねうちが分るというのは面白いこと。
多賀ちゃんのこと、前便でかきましたが、追々又いろいろ別の御相談が生じそうです。多賀ちゃんの家の事情で嫁にゆくと、小学を出たぐらいの小商人か職工さんのところへせわされるのだそうです。農家の土地もちというような家の娘が中等学校出ですって。多賀ちゃんも、こちらで暮して見ると、そういう結婚は辛いらしい様子です。そのことが段々考えられて来ている風です。田舎ではその娘のもっている生活力や成長性を見ず、只学校だけでいうから、例えば徳山高女を出た娘と、虹ヶ浜のところの実科を出たのでは全く違った扱いをするのだそうです。なかなかむずかしいようです。東京、田舎、その間には或る大したちがいがあって、多賀ちゃんはピーピーしながらも明るく楽しく人間について希望をもって生きてゆく男女を見たから、十万円ある家へ何故山崎の東京にいる娘が嫁入らないか、という疑問もすこしわかったそうです、もっとも理由は又別ですが。皆がバカたれと云っているのを、そう思ってきい
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