それはよかったと云って頂きたいから。そして、少しずつ毎日書いて、そっちへの往復の道々もずーっと考えつづけて、書いたというのも第一のうれしさです。私はもうこれからは、いつもそうして書いてゆく決心なのですから。第一回が、自分としては腰をおろして、調和の感じで試みられてうれしい。私のそういう心持を考えていて下すって、励して下すって、本当にありがとう。(きっと云いたいことも、マアあとにしようと思っていらしったのではないかしら。いつぞやのようなお目玉を拝見すると、私は小説どころではないのですものね、全く)先ず御礼を。あらあらかしこ。それにつけても思うのは、薬のききめです。何というよい効果でしょう。これは最も厳粛な意味で考えられ、この間の晩は去年の苦しかったこと、その退治。そして薬のみつかったよろこびを考えて涙をこぼしました。そのような薬にありつけるかどうかということは、つまりは諸原因についての態度がはっきりしての上のことですから。まだ亢奮していて、それが自分にわかります、一寸休憩。
さて、きょうは三日。三月三日、おひな様の日です。
けさは、機嫌よくよろこんで下すって、全くの御褒美でした。あり
前へ
次へ
全766ページ中153ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング