窒「ものね。
弱い、そして主我的な人は、自分の痛いところを劬《いたわ》ってわかってくれる[#「わかってくれる」に傍点]ことに対しては、云うをまたず自身の純情を吐露してよろこぶでしょう。すがるでしょう。対手のそのような善良さに、ここをせんどとしがみつくでしょう。功利的な意味でなく、自分のせめてものよい部分を生きのこしてゆくためにも。その所謂純情さにホロリとしてしまう。女の情合いというものは、何と許すことに馴れているのでしょう! 自分たちの生活の中で、許されることと云えば本当に、本当にまれで、すくなくているのに。
こういう女の情合のありようと、Hにしろ、Bにしろ、Iにしろ、今日妻としてはどのように生きて居り、往年の翼(人間としての)はいかに挫《くじ》かれているかということを思い合わせると、その間に、深刻な何かを感じます。こういう風に、自身の事情の内にとぐろをまいている生活は、人にも云えない苦しさというものを主観的に経験しているのはうそではないから。その苦しさのうたに自分からいつか眠らされて、鈍痛的無気力状態に陥り、生活感情を合理的にもってゆける人間に対して、女同志である場合には特に、あ
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