、半数はもう七時間労働でやっている。青年労働者は、十八歳以下は六時間。十六歳以下は四時間が目やすだ。
 しかも五日週間で五日目に一日ずつ休みが来る。
 賃銀は、一九一三年――革命前と比べると、話にならない増大だ。五ヵ年計画によって、賃銀は七一パーセント増す。
 五ヵ年計画がすすむにつれて、ソヴェト同盟の勤労者一般に文化建設の余裕が出来て来たことはこれだけでもよく分る。
 一例として、出版に関する統計を見よう。
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印刷一折を標準として、
 一九二七年   一、七五七、〇〇〇、〇〇〇
 一九二八年   二、一五八、〇〇〇、〇〇〇
 一九二九年   二、六六一、〇〇〇、〇〇〇
世界で、どこが一番多くいろんな名称の本を出しているか(千単位)
 デンマーク    三・三
 ポーランド    六・五
 イタリー     六・九
 アメリカ    一〇・三
 フランス    一一・九
 イギリス    一三・八
 日本      一九・九
 ドイツ     三一・一
 ソヴェト同盟  三二・六
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 ところで一九三〇年にソヴェト同盟では一二九一種の雑誌が発
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