学発展に対して、どんな積極的態度を示して来ているかということについても非常に興味ある一文であった。
決議はモスクワの主要な金属工場、電気工場が主となって、作家の「師匠役」をつとめようというのだ。
その決議文の中に、こういう大衆からの提議があった。
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一、作家たちはもっと大衆にわかりやすい文学的言葉をつかってくれ。
二、作品の筋書、または未完成な下書きでもいい、作家はそれを工場クラブなどの一般集会で読んで、みんなの意見や忠告をきけ。
三、各文学団体の間に行われる理論上のいろいろな論争を工場でやれ。
四、われわれ革命的生産に従事する労働者は、作家の師匠役をする決心をした。ソヴェト作家団体連盟と赤色陸海軍作家同盟《ロカフ》とは、その具体的なプランを示してくれ。
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更にラップは、文学の組織的生産の問題に向ってみんなの注意を喚起した。ソヴェトの全生産は、映画・出版のような文化生産をこめて生産経済計画によってされている。今日のあらゆる社会生活が文化的活動をこめて、この生産経済計画に支配されていることは誰にでも明らかである。即ち
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