て、自分を見るだろう父。その頭を被う兜の形から、瞳の色まで、ついそこに見えているようだ。自分は何として、その悦び、感謝を表すか。その時こそ、命は父のものだ。力を合わせ、アフラシャブを逆襲するか、或は王に価しないカーウスをイランから追うか、父の一言に従おう。彼としては、恥なき息子として、父ルスタムに受け入れられるだけでもう充分の歓びなのであった。
十八
感動? やや空想的すぎる火花が納まると、スーラーブは、一層頭を引きしめ、心を据えて、種々、重大な実際問題を考究し始めた。事実、幾千かの人間を動かし、小さくてもサアンガン一領土を賭してかかると思えば容易でない。然し、計画は、充分肥立って孵《かえ》った梟の子のように、夜の間にどんどん育った。
黎明が重い薄明りを歩廊に漂わせ始める前に、スーラーブの心の中では、ちゃんと、アフラシャブに対する策から、凡そ出発の時日に関する予定まで出来た。スーラーブは賢い軍師のようにうまいことを思いついた。それは手におえないアフラシャブを、逆に利用すること――自分ではなるたけ痛い目を見まいとするアフラシャブは、サアンガンが立ったときけば、きっ
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