けで判らないものとしていたことに原因しているのを知った。自分が、衷心で何をしたがり、何を望んでいるか、それは自分に解っている。それを遂げるに方法は一つしかないのも実は、ちゃんとわかっていたのだ。妙な臆病、未経験な若い不決断で、後のものが自分に定った運命だと思いきれなかったばかりに、苦しさは限りなく、止めどのない混乱が来たのだ。スーラーブは、幾日ぶりかで、自分の精神が、明らかな力で働き出したのを感じた。どうでも、自分は父に会わなければ、満足しない。どんな方法でも採ろうと思いながら、唯一の道であるイランに行くこと、その行方が侵入という形をとるという考えに怯じて、躊躇していたことが、今、彼に、ありありと解ったのであった。
彼は、自分を憫笑するような心持と、切って落された幕の彼方から出て来たものを、猶確かり見定めようとする心持とで、愈々考えを集注した。
「兵力を以て、イランに侵入するということは、いずれ、何時かは、アフラシャブに強制されてでもしなければならないことではないか。怯懦の癖に、野心は捨てることを知らない彼は、これ迄の失敗にこりて、ルスタムのいる間こそ、手を控えていよう。一旦、イラン
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