大人びたところを思うとあわれ。又、倉知の子が、休の日に家に居ず活動をあさるのもあわれ。
頼られる人
Jane Eyre をよみつつ。
p. 144 に Rochester が opera−singer にだまされたときの話を Eyre に話しつつ。「不思議だ。私がこんなことを信用して打ちあける人に貴女を選ぼうなどというのは全く不思議だ。(――)が、私は、どういう心持の人と相対して居るか知って居る。特殊な、ユニックな心持だ。幸、私はそれを傷ける意志はないが、よしあったとしても、私などに傷けられるような心ではないだろう。」
“I know it is one not liable to take infection”
とある。
頼られる人というのは、こう云うのだ、と思う。理解はあるが、地につき Matter of Fact な、自分の生活を支配されない人が、動揺し、まどい、当を求める者にたよられる。
赤江米子氏/母の或部分[#「赤江米子氏」と「母の或部分」は2列に並ぶ]のような性格
はっきり自分の行く道 moral の定って居る人が、たよられるのだろう。面白し。
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