ったと白状、m. m 感あり。
 婦女新聞で、年下の青年に好意を持つ夫人のことをよみ、これが、悪でないと批評され且若いときから恋を知らなかった人は、年をとってから急にその目醒めを感じることがあるとよみ、自分のことも種々思う。
 四、久しぶりで娘に会う。夜、いろいろの話の末、そのことになり、若い亢奮した初々しい様子で、自分にあった二三日前のことから、自分にそう云う場を「まあ、想像して見れば」と話す、「考えられもしないことだけれども」云々と。そしてしきりにOの噂をする。彼が妻に、大きな転期の来る迄はどこまでも導いてやろう、と云ったと云うことや、彼が、宗教によって培われた純粋さを飽くまで守りたいと云ったのはどう云う意味だろうとなど。
 五、娘 その若々しい、人らしい運命をおそれる心持を同情する。平常まるで納ったように四十、五十近い女性の重みと鈍さを見せて居る彼女も、しんに、これ丈の不安を抱いて居るかと、人間生活の神秘さに打れる。
             ◎
 A、四日の倉知の集りに行かず。母は悪く Understand す。自分は云わないが、
 彼が、私が会うと心がくじけることをおそれ、又
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