と、その船頭のような男が
「ああして置いてよっぽど人が入るようになりました、こしらえものです」
夢 二
[#二等辺三角形の家の間取り図(fig4206_06.png)入る]の家、なかに又三角に三方障子でかこみ、なか畳そと板敷。板敷歩くのにいい心持、ひろい端にフロ場、厠、粋なのがついて居る。一寸面白いな、と思う。あの明るい障子のなかに居たら面白いな、と子供のときのままごとのような興味をもった。
夢 三
だらだら坂をのぼる 細長い廊下のようなごたごたしたところを抜けて、職工の居るところへゆく、老女、新聞やなにか散って居るのをそのまま、ひどい埃を立てて床をはいて居る。傍に一人男が何かして居るのにかまわず。いやな婆と思う。
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〔欄外に〕夜と見え電燈の灯でこれ等が見えるのだ
やがて、私のたずねて来た男でて来る。Yの洋服を見に来た。出して来たの見るとこんな形して居る。海市でこしらえたチェックの布地
[#ワンピースの絵(fig4206_07.png)入る]
[#ここで字下げ終わり]
この胴のところ、バンドの幅ほどくくれて居たの何ともたまらず
「仕
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